誤読と曲解の読書日記

読書の感想を書く日記です。あと、文具についても時々。

廃仏毀釈から見る同調圧力/安丸良夫『神々の明治維新』岩波新書

廃仏毀釈から見る同調圧力安丸良夫『神々の明治維新岩波新書:目次

※今回の記事はいつもの読書日記ですが、同時に今週のお題「下書き供養」に便乗するものです。

「あとで」は永久にやって来ない

はてなブログ今週のお題という企画があり、以前はときたま参加して、2回ほどピックアップしていただいたことがある。

ただ、最近はまとまった時間をとってブログを書くという意欲が失せていたので、ごくたまにしかブログを書いていなかった。

放置しっぱなしもマズいよなと思い、発作的に記事を書くのはいいけど、それですっかり満足して、またブログを放置してしまう的な。

それで、はてなブログの下書きやパソコンのローカルに、「これをブログに書いておこう!」と思い立ち、メモ的にちょこちょこ書いていた下書きもいくつか残されたままになっている。

あとで肉付けしてから本格的に文章にまとめようなどと考えていたのだろうけど、「あとで」というものは永久にやって来ないことが世の習い。そんな感じで下書きだけがちょっとずつちょっとずつ溜まり続けていたのですね。

ようやく日の目を

けれども、たまたまはてなブログをのぞいたら、今週のお題が「下書き供養」というわたしにぴったりな企画じゃありませんか!

というわけで今回、「下書き供養」に投稿する記事は、読書ブログに「あとで」肉付けして載せようと考えていた下書きです。見事に「あとで」がやって来なかったのですが、このまま永久に下書きの中で埋もれてしまうのも忍びないということで。

今回の「下書き供養」の記事、Twitterの投稿と参考リンクを貼り付けたまでは良かったものの、「さて、あとはちょっと補足的な説明を肉付けしてから、記事に仕立てて投稿しよう」と考えて、下書きに格納していたものである。

Twitterへの投稿は2019年10月。それから1年半ほどが過ぎ、いっこうに肉付けする機会がめぐって来なかった。今回、このような長い説明を言い訳の如く書き連ねた挙句、ようやく日の目を見ることになった下書きである。

さて、Twitterの貼り付けだけでは芸がないので、今回の本の補足的な説明を。

同調圧力」の源流

われわれが暮らすこの社会(というと漠然としているけど、家族とか友人とか、あるいは学校や職場、もっと広く趣味やSNSでのつながり、あるいは国民国家みたいなものまで含む)の特徴として、「同調圧力」なるものがある。

本書はこの「同調圧力」(本書では「過剰同調的」と呼んでいるが、同じものと考えてよかろう)の源流を、明治初期の神仏分離廃仏毀釈に求めるのである。

廃仏毀釈というのは、字面からして仏教を排斥したように読める。もちろん、各地の仏教寺院や仏像仏具も徹底的に破壊、廃棄されたのだが、同時に国家神道に含まれなかった神道もまた、排斥されたという。

つまりは、日本書紀古事記に描かれた神話以外の「国家によって権威づけられない神仏のすべて」(本書p6)が廃仏毀釈の対象となったのである。国家が認めるものと認めないものとの間に明確な分割線を引いたのだ。それは宗教や習俗という人間の内面性にまで踏み込むものであったというのが本書の趣旨だ。

本書は、この廃仏毀釈を通じて「人々の生活や意識を過剰同調的につくりかえていった」(本書p9)過程を眺めていくものである。

twitterでの紹介

以上が今回、下書きを投稿するにあたっての補足的な説明。

以下は2019年10月にtwitterへ投稿したもの。その直後に下書きに入れておいたんだけど、上記のとおりにすっかり放置していたものです。やっと日の目を見ることができた……




参考リンク

1)岩波新書安丸良夫『神々の明治維新
www.iwanami.co.jp

2)朝日新聞デジタル 2019年9月24日付記事/過去の仏教弾圧知って 壊れた仏像など、展示や資料館で
www.asahi.com


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