誤読と曲解の読書日記

読書の感想を書く日記です。あと、文具についても時々。

2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

辞書への敬意と愛情に満ちた物語〜三浦しをん『舟を編む』光文社

本書は出版社の辞書編集部に勤める主人公を中心に、新しい国語辞典が編まれてゆくまでの過程に関わる人々の思いを描き出す物語である。ひと口に辞書ができるまでと言っても、本書の中では十数年、あるいは数十年の年月が流れる。わたしたちが普段使う辞書は…

辞書という楽しみ〜増井元『辞書の仕事』岩波新書

本書を読んだ後では、辞書を引くことがより楽しく豊かなものになること間違いなしと言っても過言ではないだろう。辞書を使う目的は、言葉の意味や使い方を調べることだ。 しかし本書を読んだ後は、そのような実用的な使い方にとどまらず、辞書そのものを読む…