誤読と曲解の読書日記

読書の感想を書く日記です。あと、文具についても時々。

2018-01-01から1年間の記事一覧

「はっきり言って交尾がうまい」後日談

ところで今年の夏、宮崎市フェニックス自然動物園で飼育されていたゾウ「みどり」が、繁殖活動のために神戸市の王子動物園の「マック」のところへ行ったという記事を紹介したが、今朝の朝日新聞宮崎版にその後の様子が掲載されていた(続く) https://t.co/e…

いい人は自分の善良さを知らない/ポール・オースター著 柴田元幸訳『闇の中の男』新潮社

ポール・オースター の『インヴィジブル』が届くまでのあいだ、前作の『闇の中の男』を読み返していた。こっちは祖父と孫娘の交流を主軸に、家族を襲った悲劇を、二つに分裂して内戦するアメリカの姿を交えながら描き出す。アメリカが壊れつつある状況でも、…

境目の不可視さを描く物語/ポール・オースター著 柴田元幸訳『インヴィジブル』新潮社

ポール・オースター 『インヴィジブル』読了。多角的な視点と多重的なヴォイスによって嘘か真実かまったく判別できないエピソードが積み重なっていく暴力と愛の物語。人間が崩壊する過程と崩壊した人間の彷徨が絡みあい、我々が依って立つ世界そのものがぐら…

イスラーム主義の理解への一歩/末近浩太『イスラーム主義』岩波新書

末近浩太『イスラーム主義』岩波新書。イスラーム主義や中東政治とは何かという基本を押さえながら、現代中東の混迷から「もう一つの近代」を模索していく本。読み進めていくに連れ、イスラーム主義や中東政治について、自分は実はまったく何も知らないこと…

「はっきり言って交尾がうまい」

ツイッターでバズったので、記録として貼り付けておこう。今朝の朝日新聞宮崎版、フェニックス自然動物園のメスのゾウ「みどり」が、繁殖活動のために一時的に神戸市の王子動物園に行くという記事より。相手のゾウは「はっきり言って交尾がうまい」というパ…

自分の知らないことを知るために/『誤読と曲解の読書日記』2018年2月のまとめ

自分の知らないことを知るために/『誤読と曲解の読書日記』2018年2月のまとめ:目次 自分の知らないことを知るために 『誤読と曲解の読書日記』今月のまとめ 『誤読と曲解の映画日記』今月のまとめ 管理人からのお知らせ 3月の更新は休みます 自分の知らな…

【特別編】茶色いものの話/バルザック(石井晴一訳)『艶笑滑稽譚 第一輯』岩波文庫

【特別編】茶色いものの話/バルザック(石井晴一訳)『艶笑滑稽譚 第一輯』岩波文庫:目次 ルイ11世陛下のご遊楽 いかに平静を保てるか こてこてと垂れ込める 参考リンク 今回は特別編です。 バレンタインデーにふさわしい茶色いものの話です。 ルイ11世陛…

シャーロック・ホームズをすべて読み返してみようと思い立つの巻/『誤読と曲解の読書日記』2018年1月のまとめ

シャーロック・ホームズをすべて読み返してみようと思い立つの巻/『誤読と曲解の読書日記』2018年1月のまとめ:目次 シャーロック・ホームズのシリーズを読み返す 子どもの頃に読んだものを読み返す 『誤読と曲解の読書日記』今月のまとめ 『誤読と曲解の映…

生きる上で欠かすことのできない物語/小川洋子『物語の役割』ちくまプリマー新書

生きる上で欠かすことのできない物語/小川洋子『物語の役割』ちくまプリマー新書:目次 生きる上で欠かすことのできない物語 誰もが日々日常生活の中で作り出していく物語 そんなものを自分が持っていたと気づいていないような落し物 子どものうちに物語に…

【お礼とご報告】ほしい物リストから本が届きました

ほしい物リストから本が届きました このブログで公開しております「ほしい物リスト」から、本が届きました。 Amazonほしい物リストの性質上、どなた様が送られてきたのか、こちらからはわかりませんので、この場を借りて、厚く御礼を申し上げます。 ありがと…

4つの「暮らしの改善法」/今週のお題:「2018年の抱負」

4つの「暮らしの改善法」/今週のお題:「2018年の抱負」:目次 「暮らしの改善法」 なるべく知らない人に微笑む 少しだけでも世界をあたたかい場所に 参考リンク この記事は、はてなブログの今週のお題「2018年の抱負」に参加するものです。 「暮らしの改善…