誤読と曲解の読書日記

読書の感想を書く日記です。あと、文具についても時々。

2018-12-15から1日間の記事一覧

境目の不可視さを描く物語/ポール・オースター著 柴田元幸訳『インヴィジブル』新潮社

ポール・オースター 『インヴィジブル』読了。多角的な視点と多重的なヴォイスによって嘘か真実かまったく判別できないエピソードが積み重なっていく暴力と愛の物語。人間が崩壊する過程と崩壊した人間の彷徨が絡みあい、我々が依って立つ世界そのものがぐら…