誤読と曲解の読書日記

読書の感想を書く日記です。あと、文具についても時々。

理想的な自己紹介を考える/今週のお題:自己紹介

理想的な自己紹介/今週のお題「自己紹介」:目次

※この記事は、はてなブログの「今週のお題」に参加するものです。

自己紹介は忘れ去られてしまうもの

春は自己紹介の季節ですね。学校や職場のあちこちで自己紹介が繰り広げられる季節です。そこでひとつ気づいたのが、自分が自己紹介をする機会よりも、他の誰かの自己紹介を聞く機会の方が圧倒的に多い。

しかしながら、他の誰かの自己紹介がわたしたちの印象に残るものであったかと聞かれると、必ずしもそんなことはないわけです。むしろ、他の誰かの自己紹介が、そのあともずっと印象に残るなんてことはどれくらいあるだろうか。そんな疑問をふと思ったわけです。

たとえば、学校や職場で親しくなったあの人は、最初にどんな自己紹介をしてたっけ、なんてわざわざ思い返すこともない。わたしたちにとって自己紹介はありふれた光景でもありますが、そのわりには実は他の誰かの自己紹介が深く印象に残るなんてこともないわけです。多くの人々にとって、そしてわたしにとって、誰かの自己紹介の言葉は、あっという間に忘却の彼方に消えてしまうものなのでしょう。

そのことに気づいたあと、いざ自分が人前で自己紹介をするときも、わりと自己紹介を気楽に考えることができるようになりました。多くの人々は自己紹介をするとなると、ある程度緊張するものなのかもしれませんが、「自分以外の他の誰かの自己紹介の言葉など、人々は簡単に忘れてしまう」と考えると気が楽になり、わりと緊張感も薄れます。

印象に残った自己紹介

「自己紹介の言葉など人々は簡単に忘れてしまうのさ、ジャラーン(虚無的にギターを弾いた音です。念のため)」とは言っても、やはりできるだけ他の人の印象に残る自己紹介をしたいと願うのが人情というもの。そこで今度は、理想的な自己紹介とは何か、ということを考えてみました。

しかし、さっきも言いましたが、自分以外の誰かの自己紹介の言葉は(あるいは、自分がどんな自己紹介をしたのかさえも)、あっという間に忘却の彼方に消えてしまうものです。それでも、わたしの心に深く印象に残っている自己紹介があります。それは、学校や職場で出会った誰かの言葉ではなく、テレビドラマの登場人物による自己紹介です。

かつて『特攻野郎Aチーム』というアメリカのドラマが、日本でも放映されていました。わたしが子どもの頃に放映されていたドラマで、毎週欠かさずに観ていたものです。数年前には、レンタルショップで見かけたので、さっそくDVDをレンタルし、シーズン1の1話目からずっと観たほどです。レンタルショップで見かけたら、ぜひ最初の1シーズン分だけでもレンタルすることをお勧めします。

特攻野郎Aチーム』とは、ベトナム戦争時の米軍の特殊部隊「Aチーム」の連中が主人公となったドラマ。Aチームの連中は当局に濡れ衣を着せられ、指名手配され追われる身となってしまう。そこで、自分たちの濡れ衣を晴らすことを目指しながら、金次第で悪を粉砕する仕置き人としても活躍する。そんな設定のドラマでした。

各話の筋書きはシンプルで、悪人に困っている弱い立場の人々を、Aチームの面々が大金をもらって撃退するという勧善懲悪のドラマです。変人ばかりのAチームによる軍隊仕込みの派手なアクションと奇想天外なアイデア、そしてカーチェスからの車の大破や大爆発が織り込まれ、ベタな展開ながらも熱中して観ていたものでした。

そのドラマのオープニングで、Aチームのメンバーそれぞれが自己紹介をしていました。そのメンバーの自己紹介の言葉がいまだに記憶に残っています。特にその中でいちばん印象に残っているのがコング。

コングはアフリカ系アメリカ人で、大きな身体のとおりに力持ち。モヒカンの頭と、じゃらじゃらと全身につけたキンキラキンのアクセサリーが特徴。GMCの巨大な黒いバンを乗り回す。そんなコングの自己紹介は次のようなものでした。

「B・A・バラカス。通称コング。メカの天才だ。大統領でもぶん殴ってみせらぁ。でも飛行機だけはカンベンな」。

理想的な自己紹介のポイント

このコングの自己紹介、簡潔かつ印象に残る自己紹介だと思います。

まず自分の名前を名乗ったあとで、ニックネームを紹介する。このニックネームが短く覚えやすいところがポイントでしょうか。これにより、「B・A・バラカス」という少し覚えにくく、かつ言いにくそうな名前よりも、もっと気軽に「やあ、コング!」とみんなが呼ぶことができそうだなと、親しみやすさもアピールできます。

次に自分を「メカの天才」と特徴づけます。「メカの天才」と短く言い切ることで、自分がどういう人間なのかを簡潔に言い表します。このように、自分の長所かつ特技を簡単に披露することで、「コングはメカの天才だな」という、ニックネームと特徴が一体となった強い印象を与えることができます。

そこからさらに「大統領でもぶん殴ってみせらぁ」と、豪快かつ実行力があることをアピール。同時に大統領という最高権力者の権威の前であっても自分は屈しないという姿勢も示しています。相手がどんな立場の人間であっても、自分を貫き通すのだという不屈の精神を示しているとも言えそうです。

そんなふうに豪快なところを印象付けたと思うと、最後に「でも飛行機だけはカンベンな」とお茶目な弱点が繰り出されます。わたしたちが「この人、メカの天才で大統領でもぶん殴ってみせる豪快さがあるのか、ちょっととっつきにくいなあ」と思ってたところに、飛行機に弱いとのお茶目な弱点を披露することで、「この人でも弱いところがあるのかあ」と、急に親しみが湧いてきます。

以上のことから、理想的な自己紹介のポイントを考えてみると、次のようにまとめられるでしょうか。

①名前とともに、短く覚えやすいニックネームも紹介する。
②簡潔な言葉で自分の特徴(長所や特技)を紹介する。
③自分の弱点をさらけ出す。
④短く簡潔な自己紹介を心がける。

これらのポイントで、いちばん重要なのは、③自分の弱点をさらけ出すことでしょうか。これまでの自分や誰かの自己紹介を(覚えている限りで)振り返っても、自分の弱点をさらけ出す人は、ほとんどいなかったと思います。けれども、弱点をさらけ出すことで、親しみを持ってもらえる可能性がぐんと広がるはずです(たぶん)。

これで、自己紹介の苦手なみなさんも、自己紹介上手になること間違いなし!(たぶん)。

改めて自己紹介

そんなわけで、この理想的な自己紹介のポイントに沿いながら、あらためてわたしの自己紹介をしてみましょう。

①名前とともに、短く覚えやすいニックネームも紹介する。
みなさまこんにちは。「のび」と言います。

②簡潔な言葉で自分の特徴(長所や特技)を紹介する。
はてなブログに、読書と映画の感想を書いています。それぞれのブログは次のアドレスになっています。

『誤読と曲解の読書日記』
http://nobitter73.hatenadiary.jp

『誤読と曲解の映画日記』
http://nobitter73.hatenablog.com

③自分の弱点をさらけ出す。
爬虫類と両生類だけはカンベンな。あと、紅茶と生姜が苦手で、スポーツのように身体を動かすことも苦手。記憶力も弱くて、そんなことを言えば学習能力もあまりない。文章を書くのだって本当は相当苦手だし、物事を計画的に進めるのが苦手。

と、弱点があまり多いのも考えものですが。

④短く簡潔な自己紹介を心がける。
弱点が多くて、短く簡潔な自己紹介にはなりませんでした(反省)。


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