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誤読と曲解の読書日記

読書の感想を書く日記です。あと、文具についても時々。

フランスの歴史の手引書として/柴田三千雄『フランス史10講』岩波新書

フランスの歴史をコンパクトにまとめた通史

わたしはフランスの歴史について、ほぼ何も知らない。まったく何も知らないと言っていいだろう。もちろん、学校ではひととおりの歴史は習ったので、その歴史の中に出てくるフランスの歴史的な出来事や人物は、「学校で習ったこと」としての知識くらいはある(はずだ)。

フランスを舞台にした小説を読むとき、あるいは映画を観るとき、フランスの歴史的な出来事や人物が登場したり、言及されたりすることがある。それらは小説や映画のストーリーにそれほど重要な要素を占めているわけではない場合、たいていその場限りで終わる。

作品の時代背景を知りたいと思うことがあるが、悲しいことにそれほどフランスの歴史について、それほど深い知識を持っているわけでもないので、そのうちにフランスの歴史を気軽に学べる本を手に取りたいと思っていた。

そうこうしているうちにフランスでテロ事件が相次ぎ、以前このブログで言及した『お菓子でたどるフランス史』とともに手に取ったのが、この柴田三千雄著『フランス史10講』岩波新書である。

本書はフランスの歴史の流れをコンパクトにまとめた通史であり、タイトルにもあるように、フランスの歴史をその起源から現代まで10に区分して眺めるという体裁になっている。

時代背景を簡単に知るための手引書として

本書はフランスの歴史を時系列に記述しているので、歴史的事実、その背景と影響の解説が続く教科書的な位置付けと言えるだろう。フランスの歴史を10に区分してコンパクトにまとめた通史と先に述べたが、その内容の濃さは十分である。

ただ、新書版のサイズとページ数なので、どうしても事実の記述と解説が多く、読み物的な意味で楽しめるという本ではない。そういった読み物的な楽しさを求めるのなら、本書で歴史的な流れを確認しつつ、『お菓子でたどるフランス史』などのテーマ別の通史などを読むというスタイルの方がいいだろう。

また、本書はあくまでも通史なので、ここの時代や歴史的事件、歴史上の人物などについてもっと詳しく知りたいときは、岩波新書中公新書からでているテーマ別の新書などを手に取ることも必要であろう。

わたしのようなフランスの歴史について何も知らない人間にとって、本書をベースにさまざまに枝葉を伸ばしていけばいいのだろう。

また、本書は、フランスを舞台にする小説や映画を楽しむときの時代背景を簡単に知るための手引書として開くと、いっそうその小説や映画の理解が深まるだろう。

参考

1)岩波書店柴田三千雄著『フランス史10講』岩波新書
https://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn0605/sin_k299.html


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