誤読と曲解の読書日記

読書の感想を書く日記です。あと、文具についても時々。

400字詰原稿用紙を使うということ

400字詰原稿用紙を使う

400字詰原稿用紙を大人になって使う人は、今どきどれほどいるのだろう。

今、文章作成といえば、ほとんどがパソコンで作成するから、余程のことがなければ原稿用紙を使うことはない。じゃあ、「余程のこと」とは、どんなことなのかと尋ねられても、パッと思い浮かばないほど原稿用紙とは程遠い生活を送っている。


わたしの家に、未使用の原稿用紙が残されていた。学生時代に使っていたもののあまりである。使わないまま放ったらかしにするのももったいないので、今この文章はその原稿用紙に鉛筆で書いている。

この原稿用紙はコクヨ製のB4サイズ、20字×20行の400字詰原稿用紙、小学校の作文や読書感想文を書く時に使った、あの原稿用紙だ。実に懐かしいですね。

何が書けて何を書けないのか


ひさびさに原稿用紙を使って思ったのは、B4サイズの紙は実に大きいということ。普段、B5ノートを使っていても、B4サイズはとにかく広い。用紙が広いから文字を書く升目も大きいからなのか、とにかく大きい。

1センチ×1センチの升目に1文字ずつ埋めるのは、パソコンやスマホの画面、ノートに文字を書くよりもはるかに広く大きなスペースでの作業となる。

言うなれば、アルプスの少女ハイジが広大な草原を、仔ヤギのユキちゃんとどこまでも自在に転げまわるくらいの自由さ、みたいなもの。

ただ、わたしが子どもの頃は、そんな自由さなど感じなかった。作文や読書感想文、小論文などを書く時、「今、文章を書いているのは、精神の自由な発露だ!」と感じることはなかった。

本来、文章を書く行為は自由な行為そのもののはずである。しかしなぜ学校で文章を書く行為に自由を感じなかったのだろうね。

とにかく、大人になって原稿用紙に400字、あるいは800字で文章を書く経験も、いいのかもしれない。それで何が書けて何を書けないのか、わかるからだ。

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